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 <犬姫・罪> サンプル文章
 「宴のはじまり」


 王国を揺るがした巨額の使途不明金事件。

 国庫を私的に流用し、私腹を肥やしていた大臣たちのグループは、罪を逃れ、しかも、今まで抑制してきた自分達の欲望を実現する一挙両得の計画を立案した。


 その計画とは、国庫の私的流用の罪を全てミ○ヒ○ーレ姫になすりつけ、かつ、彼女を王女から罪人に堕とすことで、自分達の性奴隷に仕立て上げようとするものであった。


 ある夜、ミ○ヒ○ーレ姫の部屋に突然、兵士たちを引き連れた大臣が乱入。ミ○ヒ○ーレ姫は何が起こったのか理解できないまま、王権乱用、及び、国庫私的流用の容疑で逮捕、拘束されることになる。

 翌日、ミ○ヒ○ーレ姫拘束の報は国民を大いに動揺させたが、姫の無罪を信じる国民が大勢であった。それほどまでに、姫は国民から敬愛されていたのである。


 そんな中、ミ○ヒ○ーレ姫の裁判が行われた。

 その裁判は、傍聴を希望する国民の多さを勘案し、法廷の様子は特別にテレビ中継が許可され、王国内に放映されることになった。

 姫が無実を勝ち取ることを希求する国民たちは、そのTV放映を固唾を飲んで見守った。

 しかし、その国民たちの希望は完全に打ち砕かれることになる。

 裁判で、提示される証拠と証人の数々。

 さらに、ミ○ヒ○ーレ姫自身の次の言葉が、国民たちを驚愕させると共に落胆させることになった。

 「私、ミ○ヒ○ーレ・フィ○アン○・ビ○コッ○ィは、全ての罪を認めます。私は、自分の享楽と欲望の為に、国民の皆様の血税を湯水のように使い込み、しかも、その発覚を避ける為に、隠蔽工作を行いました。

 TVをご覧になっている国民の皆さん。私は、自らの欲望の為に、慕って下さる皆様を裏切り、王女として許されざる罪を犯しました。私の罪が決して許されるとは思いませんが、これからは刑に服し、一生かけて罪を償って行くつもりです・・・」



 もちろん、全ての証拠と証人は、事前に周到に用意され捏造されたもの。

 そして、ミ○ヒ○ーレ姫の言葉は、親衛隊長の命を盾に取られた上で、強制的に言わされたものであった。


 かくて、裁判において、ミ○ヒ○ーレ姫の有罪が宣告された。王女としての身分を考慮されて死罪は免れたものの、懲役300年が言い渡された。



 王城の地下へと続く階段。

 その階段を下りながら、4人の男たちが上機嫌で語らっていた。

 「いやいや、全て計画通りに事が運びましたなぁ。これも全て大臣の綿密な計画のおかげですよ」

 
「ほんとに彼はすごい御方ですよ。私は一生ついて行きます。はっはっはっは。」

 彼らは、今回の計画の協力者たちであり、今、彼らが全ての罪をなすり付けた相手に会いに行くところであった。


 分厚い鉄板で出来た如何にも頑丈そうな扉。その扉を開け、彼らが中に入ると、計画の立案者である大臣が扉の傍で待ち受けていた。

 「皆さん、お待ちしておりましたよ。」

 その部屋は、王城の最下層にあり、はるか昔、罪人の拷問用に使用されていたという場所。今回、ミ○ヒ○ーレ姫の牢獄として使用する為に改装はしたものの、血生臭さと陰鬱な雰囲気はそのままであった。

 招かれた4人の男が部屋の中央に目を向けると、そこには、ミ○ヒ○ーレ姫がいた。

 重苦しく陰惨な雰囲気の拷問部屋と対象的な、優雅で可憐な姫君。

 その姫君は、首と手首を武骨な枷で拘束され、さらに、スカートをまくし上げられて下着を露にしていた。

 「・・・・・・」 言葉なく、ただ、おびえ、震えるだけのミ○ヒ○ーレ姫。

 目の前に所狭しと並べた調教用の道具の数々が、姫の今後の運命を暗示していた。


 「どうです? あのミ○ヒ○ーレ姫様も今や、大罪人となって我らの手の内ですよ。感無量でしょう? はっはっはっは!」 大臣の笑い声が部屋にこだまする

 「し、親衛隊長はどうなったのですか? ちゃんと助けていただいたのですか?」 ミ○ヒ○ーレ姫が気力を振り絞って大臣に話かけた。

 
「ああ、もちろん、約束は守りましたとも。御安心なさって下さい姫様。」 振り返って慇懃に答える大臣。

 「これから、私に何をなさるおつもりなのですか? 罪を認めれば、しばらくして恩赦で解放して下さるんじゃなかったのですか?」

 姫のその言葉に突然、大臣の態度が豹変した。

 「ああん? ああ、もちろん、解放してやるとも。全ての罪を償った後でなぁ!」 完全に姫を見下してすごむ大臣。

 「罪をつぐなう!? そんな話は聞いていません! 話が違うではないですか!?」 声をあらげる姫。

 大臣の態度は、さらに豹変した。大臣は姫に近寄ると髪をわし掴みにし、顔を近づけてドスの聞いた声で言った。

 
「話が違うもないだろ、このバカ犬が!! 懲役300年もの罪を背負っておいて偉そうな口を聞くなよ!! お前はもう、姫でも何でもない、ただの大罪人なんだよ!! 大罪人は黙って罪を償いやがれ、国民の裏切り者が!!!」

 「ひ、卑劣な・・・」
 大臣の迫力に圧倒され、声なき声でミ○ヒ○ーレ姫が言った。

 大臣は髪から手を離し、他の男たちの方へ顔を向けると、また、にこやかな笑顔になり言った。

 「さあ皆さん、お待たせいたしました。我々が手に入れた勝利の美酒。ミ○ヒ○ーレ姫という果実を存分に貪り、味わい尽くそうではありませんか!」

 「おおおお!!」
 大臣のその言葉に歓声を上げる男たち。


 ミ○ヒ○ーレ姫にとって、恥辱と淫虐に満ちた宴が始まる・・・







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