NOVEL


〜 家畜になったお姫様 〜
第ニ話 「ハナコの代わり」


その異形の男はコズボと名乗りました。

道すがら、コズボは繰り返し感謝の意を述べ、カルナ姫のことを褒め称えました。

小一時間程歩いたでしょうか、突然、目の前が開け山奥には似つかわしくない程の立派な屋敷が見えてきました。

木造造りの二階建て。牛舎や馬小屋も見えます。地主クラスの家のようでした。

「姫様、ずいぶんと歩かせてしまって申し訳なかったですだ。ここがオラの家ですだ。」

カルナ姫は居間に通され椅子を勧められました。部屋は飾り気はないものの小ざっぱりとして清潔感がありました。雇い人が見当たらないところを見ると、この男が掃除をしているのでしょう。

(家も綺麗に片付けられているし、やっぱり、この人は心の綺麗な人なんだわ。)

カルナ姫はそう思いました。

「姫様、喉が渇いただろ、まあ、お茶でも飲んで下せえ。」

奥の台所に行っていたコズボが、盆の上にコップの載せて戻って来て言いました。

「ありがとう。」

カルナ姫はお茶を一気に半分ほど飲み干しました。長い間、歩いて、喉がカラカラだったのです。

「あ、あのお母様は?」

カルナ姫は少し焦っていました。狩り場から抜け出してから、かなり時間が経っています。皆が心配していることでしょう。

「あぁ?おっかぁ?何だそれ。オラは捨て子だから、そんなもんいねぇ。」

コズボが馬鹿にした口調で言いました。

「えっ・・・!?」

驚くカルナ姫。

「いやぁ、助かっただよ。牛のハナコが亡くなっちまってよ。オラんちには、他にオスしかいねぇだから、ずっとオマ○コはお預けだっただよ。」

先ほどまでの慇懃な態度と打って変わって、あからさまに横柄な態度を取り始めたコズボ。

「な、何を・・・??」

カルナ姫に猛烈な睡魔が襲ってきました。

「オメエはな、ハナコの代わりの乳牛兼オマ○コだあ。」

(な、何を言ってるの?)
 意識が朦朧として言葉が出ません。


「おめぇは姫様としての行儀・作法は身につけとるようだけんど、メス牛としての行儀・作法なんか、な〜んも知んねぇだろ。

今のままじゃ、ただの乳くせえバカ牛だからな。このコズボ様がしっかり調教して、どこに出しても恥ずかしくねえ立派なメス牛に仕込んでやっから感謝するだよ。」

コズボは卑猥な笑みを浮かべ、舌なめずりしながら言いました。

(調教?・・・メス牛??・・・)

薄れ行く意識の中、カルナ姫は自分が卑劣な罠にはめられたことを悟りました。




   

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