〜お便器キャスター〜 | |
第二話 「仕組まれた罠」 山垣による「藤井杏里 精液便器化計画」。 本来なら、ただの妄想のはずである。 しかし、山垣の知りあいの催眠術師の存在が、その計画を実行に移すことに可能にしてしまった。 その催眠術師の名は斉賀と言い、心理カウンセラーを名乗っていた。 彼は、表向きには悩みを持つ人々のカウンセリングをする一方で、身に付けた催眠術を使って、相談に来た女性を食い物にしている悪徳カウンセラーでもあった。 ただ、催眠術と言っても紐を結んだ5円玉を目の前にゆらしたり、ろうそくの炎を使ったりするような、如何にもな催眠術ではなく、最新の技術を取り込んだ機器を使用してのものである。 斉賀は、その機器を「リラクゼーションの最新の医療器具」と称して相談者に使用していた為、相談者たちに「催眠術にかけられた」という認識がないのがミソであった。 山垣もカウンセリングの場に立ち合い、その機器の力は確認済みで、うら若き女性たちが、斉賀の言うがままに性処理をさせられる様は圧巻であった。 しかも、対象によって効果に差はあるものの、記憶の操作や、深層心理に特定の条件を刷り込むことも可能であった。 さっそく山垣は斉賀に連絡をとり、計画の全貌を伝えた。 斉賀ももちろん、藤井杏里のことは知っており、「計画がうまくいけば何日か貸し出す」という条件を伝えると喜んで協力を申し出た。 翌日、山垣は「最新のリラクゼーション・マシーンのレポート」という名目で杏里のスケジュールを押さえ、「藤井杏里 精液便器化計画」の詳細を練った。 そのレポートの収録当日―――。 山垣は先に現場である斉賀の事務所に行き、斉賀と綿密に打ち合わせに行った。 やがて、杏里たちロケ隊が到着すると、さっそく杏里に声を掛けた。 「いや〜、杏里ちゃん、今日も可愛いねぇ。今日もよろしく頼むよ〜」 「はい、頑張ります!」 いつもの杏里スマイルで元気に答える杏里。 (この藤井杏里が、今日からオレの命令通りに動く精液便器になる・・・) 山垣はそう思うだけで、鼓動が高鳴り、股間は勃起したが、努めて平静を装った。 山垣は、この数日間、必死になって「藤井杏里 精液便器化計画」を上の連中に上伸し、納得させた。 視聴率低迷のこの時代、杏里を調教する様を放映すれば大人気間違いなしであるし、また、例の機器を使って本人の承諾を得ることが可能であること、そして、何より、 「いつでも杏里を性処理用に貸し出すし、また、要望があれば、例の機器を使って、好きな女を専属の愛人にでも性奴隷にでもする」 というのが殺し文句になった。結局、どいつもこいつもただのスケベ親父なのである。 「まぁ、契約書きちんと作成して、本人の承諾とれるんなら大丈夫なんじゃないの」 ニヤニヤ笑いながら、スケベ親父たちは言っていた。 そうして、偽りの収録は始まった。。。 「こちらが、今、大注目の最新リラックゼーション・マシーンです。」 マイクを持ってレポートをする杏里。 TVカメラもあり、また、見知ったスタッフも多いので微塵も疑いの念を持ってはいない。 「OK!愛ちゃん。 じゃ、次、実際にマシーンを使ってみようか。」 「はい。先生よろしくお願いします。」 斉賀におじぎをし、椅子に座る杏里。 斉賀は、杏里にヘッドフォンのような機械をつけ、力を抜いて、目の前のバーに点滅する光を見るように指示した。 ヘッドフォンのような機械は、脳波を計測すると共に、人には聞こえない波長の音を発し、表層意識を眠らせ深層意識を顕在化させるもの。 点滅する光も同様の効果を持っていた。 「今、心の病を抱えている人が増えて、社会問題化してますからね。 この機械は、そんな問題を解決する為に、一時的に悩みやストレスを忘れ、心のリラックス状態を作りだす最新の医療機器なんですよ。」 斉賀がもっともらしい説明をした。 「へぇー、そうなんですかぁ。」 素直に感心する杏里。 「じゃ、しばらく、全身の力を抜いて、光の点滅を見ていてください。」 斉賀は、そう言って、パソコンの画面に目を移した。 5分後・・・ 「あ、もうα波出てますねぇ。睡眠状態になりました」 パソコン画面でデータをチェックしていた斉賀が言った。 「ほう、もう?この機械は大したもですなぁ。 で、深層心理が出てくるのは、あとどれくらいですか?」 待ちきれない様子の山垣が聞いた。 さらに5分がたった。 「もうすぐですよ・・・あっ、来たっ!来ましたよ!」 斉賀が声を少し上ずらせながら言った。 ほんのさっきまで、きちんと座っていた杏里が、いつも間にか、腰がかなりずり落ちた状態になり、スカートがめくれ上がっていた。 杏里は身体中の力が抜け、目は開いているものの、うつろで放心状態のようであった。 「も、もう大丈夫なんですか?」 山垣が斉賀に尋ねる。 「ええ、完全に表層意識が消えて、深層心理が表に出てきている状態です。 もう、少々のことじゃ目覚めませんよ。」 そういいながら、斉賀は杏里の太ももに手を伸ばし、杏里の股を開いた。 「お〜!!!!」 杏里のショーツが丸見えになって、スタッフが声にならない歓声を上げる。 山垣も杏里のショーツを凝視し、我慢できなくなって、右手の中指を立てて、杏里の秘部にそっと触れてみた。 杏里に目覚める様子はない。 それを確認すると、山垣はさらにショーツ越しに割れ目にそって指を動かしたり、穴の部分に指をめり込ませたりした。 「じゃ、山垣さん、このマイクを使って、初めて下さい」 そう言って、ニヤニヤ笑いながら、斉賀はマイクを山垣に手渡した。 いたずらに興じていた山垣は我に返り、本来の目的を思い出してマイクを受け取った。 「は、はい。そうですね。。。」 山垣は打ち合わせ通りに、マイクを通して杏里に質問を始めた。 「あなたのお名前は何ですか?」 「ふ、藤井・・・杏里です・・・」 「年齢は?」 「に・・じゅう・・いち・・・・」 「今日の下着の色は何色ですか?」 「みずい・・・ろ」 「初体験はいつですか?」 「ま・・・だ・・・」 「お〜!!!!」 再び、スタッフの歓声が上がる。 (本当に潜在意識が出てきているようだな。どんなことでも躊躇なく答えやがる。くっくっくっく) 山垣は杏里の胸に手を伸ばし、胸をもみしだきながら質問を続けた。 「オナニーは週に何回していますか?」 「して・・・ません・・・」 「SMというプレイについてどう思いますか?」 「かんがえ・・・られない・・・」 「愛する人が出来たら、どうしてあげたいですか?」 「つくして・・・あげ・・たい」 (ほう、杏里の清楚さは、見て目だけじゃなくて、正真正銘の根っからだったわけだな。 じゃ、最後の質問だ) 「山垣プロデューサーのことをどう思いますか?」 「き・・らい・・・」 山垣の眉間にしわが寄り、怒りが表情に現れた。 「どうして、嫌いなんですか?」 「ふ・・・けつで・・・せいり・・てき・・に・・・ダメ・・・」 (あ〜あ、笑顔の下でそんな風に思ってたわけね。 はいっ、精液便器、決定〜!) 「藤井杏里さん」 「は・・・い」 「あなたは、山垣プロデューサーの命令は、どんなことでも絶対に従わなければなりません」 「は・・・い」 「復唱してください」 「わ、わたしは・・・やまが・・き・・・プロデュー・・・サーの・・・め、めいれいは・・・どんなことでも・・・ぜったい・・に・・・したが・・・わ・・なければなりま・・・せん・・・」 こうして、山垣による杏里の潜在意識への刷り込みは始まった。 山垣が杏里に植え付けたのは、次の条件だった。
「あ〜、なんか、リラックスし過ぎて眠っちゃいました〜笑 でも、なんか、とってもスッキリした気分です。値段が安かったら、お家にも一台欲しいくらいですね〜」 全てが終わった後、自分の身に起こったことなど何も知らない杏里は、はにかんだ笑顔で恥ずかしそうにそうに言った。。。 |