NOVEL


〜お便器キャスター〜
第三話 「精液便器宣言の裏側」


精液便器宣言が行われた日の朝、番組が始まる前に藤井杏里は山垣に打合せ室に呼び出された。

「杏里ちゃんには、今日から『お便器キャスター』になってもらうから。」

「お、おべんきキャスター・・・?」


突然の山垣の言葉にとまどいを見せる杏里。言葉の意味すらよく分からない。

「そう、『お便器キャスター』。便所の『便器』ね。
簡単に言えば、男子便所の便器と同じだよ。相手を選ばず、用を足しに来た男性の出したものを受け止める存在。
違うところは、性処理用ってとこかな。」


ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべながら、たんたんと説明する山垣。

「・・・・・・」

冗談にしては度が過ぎているし、真剣だとしたら異常過ぎる。状況が呑み込めない杏里は、言葉を発せないでいた。

「ま、いきなり精液便器になるなんて、無理だろうから、徐々にならして行くんだけどね。
そして、その調教過程を今度、始める『お便器キャスター 杏里ちゃんが行く!』って番組で放送していくわけ。
これは、視聴率とれるよ〜。」
やってくれるよね。杏里ちゃん。」


「な、何を言っているですか!?」


さすがに、杏里も声を荒げ、席を立とうとした。

「逃げるな!座ってろ!!」

大きな声を出す山垣。

杏里は席に座り直した。この場から立ち去りたい気持ちでいっぱいなのだが、何故か、山垣の命令には逆らえない。

「いいか、これは命令だ。杏里、お前は男性の性処理をする便器、『お便器キャスター』になるんだ!」

「・・・・・」


「返事は!?」


「はい・・・」


「よ〜し。杏里、お前は何になるんだ?言ってみろ。」


「私は、男性の性処理をする・・べ、便器・・・お・・便器キャスターになり・・・ます」


杏里は、何故、自分がこんなことを言っているのか分からない。両目に涙が浮かんできた。

「お、なんだ、うれし涙か、杏里?
じゃ、『私、藤井杏里は喜んで精液便器に調教されます』って言ってみろ。」


「わ、私、藤井杏里は・・・よ、喜んで・・せ、精液・・便器に・・・・調教されます・・・」


山垣の言葉のままに従う杏里。山垣は催眠マシーンの力を今更ながら思い知った。
もし、催眠の効果がなく、杏里が拒絶したのなら冗談で済ますつもりであったが、杞憂であったようだ。

「そうか、そうか、喜んでやってくれるか。はっはっはっは!
断られたら、どうしようかと思ってたんだよ。良かった。良かった。

じゃ、話を進めようか。

とりあえず、今日の『おめざめテレビ』で、お便器キャスターの就任挨拶をしてもらうから。
あ、このチョーカー、首につけてね。」


そう言って、山垣は赤色のチョーカーを杏里の前に差し出した。
それは、チョーカーというより明らかにペット用の首輪であり、札が取り付けられ、その札には「便器」と「anri」いう文字、そして、男性が小便をしているマークが描かれていた。


           


「これ、お便器キャスターのトレードマークみたいなモンだから、風呂に入る時、以外はつけといてね。
これは、命令だから。」




そうして、世間に衝撃を与えた、藤井杏里の精液便器宣言の生放送となったのであった。

放送開始前、半泣きになって震えながら、控えている杏里。逃げ出したいのに、何故か、身体はピクリとも動かない。
こんな放送が流れてしまえば、自分の一生は終わってしまうに違いなかった。

そんな杏里を見て山垣が声をかける。

「おい、杏里、そんな顔をしてたら、嫌がって無理やりやらされてると勘違いされてしまうだろ!
いつも通りの杏里ちゃんスマイルで、『心から喜んでやります!』て顔でやれ!」


先ほどの打合せから、山垣が杏里を呼ぶ時には呼び捨てになり、態度も横柄なものに変わっていた。

「よし、じゃ、リハーサルやろうか。カンペ通りに言えばいいからな。笑顔でやれよ!」

そう言われて、リハをする杏里。

「う〜ん、首輪と札だけじゃ、絵として面白みに欠けるなぁ。。。
そうだ、杏里、マンコいじりながらやれ!」

「そ、そんな・・・」

拒否しようとする杏里の言葉を山垣の言葉がさえぎった。

「これは命令だ。

その方が、望んでやってるっぽいし、視聴者も『杏里ちゃんは、もとから変態だったんだ』って思ってくれるだろ。
はっはっはっは!」



そして、生放送は始まった。。。


  

 杏里には、自分が何故、衆目にさらされながら、こんな顔から火がでるような恥ずかしい言葉の数々言っているのか分からない。
 しかも、秘部をいじりながらである。

 どうせ、生放送なのだから、こんな理不尽な命令には従わなければいいだけなのだ。しかし、何故か逆らえずに言われるがままに従ってしまう。

(こ、こんな放送を見られたら、日本中の人が私を淫乱で変態の女だと思っちゃう・・・)

 純真な杏里には耐えられないことのはずであった。しかし、そんな風に考えるば考えるほど、身体は熱くなり、秘所をいじる指の動きは激しくなるのであった。


   

(ど、どうして指が止まらないの・・・?
わ、私、淫乱なんかじゃ・・・変態なんかじゃないのに・・・)


ダメ・・・嫌だと思えば思うほど・・・恥ずかしいと思えば思うほど・・・
いっぱい溢れて来ちゃう・・・・)


もちろん、これも催眠マシーンの効果であった。
予め、「辱められたり、罵られたり、傷めつけられたりすること性的興奮を感じる」という条件を深層心理に刷り込まれていたためである。
しかし、そんなことに杏里が気づけるはずもなかった。



こうして、お天気キャスター藤井杏里の精液便器への公開調教は始まった。。。



   

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